大晦日。
まさか、自分が年に二回のこのビッグ・イベントに参加するとは夢にも思っていませんでした。
いつもなら、家でのほほんとコタツの中でTVを見ているはずの大晦日。
かたや去年は、2ヶ月前から作戦を練って臨み。数多の人の群れの中、死闘を繰り広げることになろうとは…。
なんというギャップ!
間違いなく去年の大晦日は自分の人生の中の出来事として、強く印象に残り、良くも悪くも忘れ得ぬ思い出になることでしょう。
今回、ビギナーとして望んだコミックマーケット71。
結論から言うと。コミックマーケットの雰囲気、魅力、怖さ等を実際に肌で感じることができた。そして、なんといっても充分楽しむことができた。
二ヶ月間練った作戦を予定通りに遂行出来たかといえば、それはNOです。
やはり、実際に行ってみないと分からないことが多すぎた。
だが、それらを踏まえても楽しむことができた。
だから、今回は大成功であったと俺は納得しています。
また行きたいと思えたのだから…(病)
さて、前置きが長くなってしまいましたが。
これから、初心者として臨んだ今回のコミックマーケット71で感じたこと、慣れない場所での俺の駄目っぷりを少しでも伝えられる様に。頑張って書いていく所存で御座います。長文覚悟ッッ!!
まずは出陣前のいきなりの失敗談から。
というのも、前の日に10年来の旧友が集まる同窓会がありまして。まぁ、ハメを少し外しちゃったんでしょうね。たっぷり飲んだ後、調子にのって懐かしの母校を覗きに行こうということで、寒空の中、深夜まで語り合ってしまうという愚行を犯したのだ!
…案の定、次の日の体調は悪化。この年にもなって体調管理が出来ないとは…。自己嫌悪に陥りながら決戦当日を迎えるハメになりました。
さて、当日は体調に若干の不安を抱えながら午前4時に起床。
暗闇の中、いよいよ決戦なのだという緊張感を募らせながら、身支度をします。
この緊張感。高校の時に野球をやっていた頃の大会前の緊張感に似ている…。
その後、地元の駅で戦友と合流。
見慣れたはずの駅の景色は、暗闇だからなのか、それとも内的な感情における普段とは異なる何らかの違和感からくるものなのか。まったく違う景色のように思えたのを今でもはっきり覚えています。
会場までのルートには臨海線を使うことにしました。
まずは大崎を目指して電車に乗り込み、程なく熟睡。
品川で乗り換え、山手線へ。
大崎に到着したのは予定通り7:30でした。
ここまではまだ人の数は少なかったですね。
んで、いったんJRの改札を出て臨海線の切符を買うことになるんですが。事前にJTBで乗車券を買うことが出来なかったので、もしかしたら結構ここでタイムロスになるのかなー、なんて思ってたんですが。
意外にも7:30の段階では券売機で並んでいる人は皆無。すんなり買うことが出来ました。やはり到着が少し遅いのかな?
あと、ここで帰りのために往復券を買おうかと思ったんですが。その券売機には往復券のボタンが見つからなかったため、止む無く片道だけを買うことに。
もう一度、来た改札を通り臨海線のホームに行くんですが。さすがにここからは多く見かけましたね、戦士達を。感じましたね、殺伐とした空気を。震えたよ。
車内も想像していたよりは混んではいませんでしたが、大きな袋を持った勇猛な戦士たちが数多くいましたね。成る程、そこに僕たちの煩悩がいっぱい詰まるんだね☆
そんなことを考えながら、電車に揺られ、定刻どおり国際展示場に7:45に到着。おぉ、これは本当に人がごm。いよいよお祭りムードが漂ってきましたよー!高鳴る鼓動。はじける煩悩は間違いなく108以上!!
駅を出てすぐに特設?の出店がありましたので、こりゃいいやと昼食のパンを購入。ついでに帰りの切符を買おうと券売機に向かいますが、ここは結構な混雑。10人くらいの列に並んで帰りの切符を購入。
ここでの買い物はここまでにして、人の流れに沿ってビッグサイトへ向かいます。程なく歩いて、パナソニックセンターと有明フロンティアビルを右手に。見えました!東京ビッグサイトです!!就職活動以来に訪れましたが、このときのビッグサイトはラスボスが潜んでいるんじゃないかと錯覚するぐらい異様なものに見えました。なんか怖ぇー。
そして、その手前には横にも縦にも凄い数の人の行列!!
案内員に誘導されるまま、その列に並びます。
皆さんコンクリの地べたに腰を下ろしていました。
用意のいい人は折りたたみの椅子やシートを持参して座っていましたが、俺と友人は特に何も用意していなかったので、そのまま地べたに座りましたよ。OH!成る程、これは尻がちめたいね☆
(2ヶ月も作戦を練った割に準備が出来てねーじゃねぇか、っていう意見は甘んじて受けよう笑)
列に並んだのが8:30頃でしたから、開場までの1時間半は、まぁ友人と楽しく会話しながら待ちました。意外にも、周りの人が風除けになってくれているのか、体感気温はそれほど低く感じずそんなに辛くなかったですね。
そして、皆さん戦いの前に気持ちが昂ぶっているのか。
「そこにシビれる。あこがれるぅ〜!!」
とか、まぁそっち方向の会話が所々で聞こえて。あぁ、やはりここは一味違った空間なんだなと改めて思いましたね。このネタは多分周りにいたほとんどの人が理解できたと思います。そこで使う意味までは理解できませんでしたが笑。
友人との会話も弾み、いつの間にか開場の10:00に。ここで拍手喝采か、と思いきや拍手は疎ら。ありゃ?と軽く拍子抜けながら自分も軽く拍手。行列はゆっくり流れていきます。いよいよ戦争が始まるみたいです。
行列はゆっくりと、そして着実にビッグサイトに向かって前進していきます。後ろの腐婦女子さんもゆっくりと、そして確実に俺の足を蹴ってきます。助けて!
なんという行進!間違いなくその大行進を横目に見ていた女の子はトラウマになるだろう!!ってなことを考えながら、足元がお留守な僕の足を執拗に責め立てる腐婦女子さんと一緒に戦地へと旅立つのでした。
少し歩いて階段を上り、やっとこさビッグサイト入り口の広場に到着。ここで初めて東と西の分岐点が現れます。俺と友人は同人誌メインなので迷わず東の方へ。って…うっ、寒い!ここは風が容赦なく吹き付ける場所のようで、一番寒さを感じましたね。でもまぁ、ここまできちゃうと行列もある程度分散していて流れが速かったんで、素早く東の方へ入れました。
東の屋内に入ってもまだ展示室にたどりつくには多少歩いて行くんですけど。まぁ皆さんの歩くスピードが速いこと。俺と友人もつられるようにして競歩並みのスピードで目的地へ歩く歩く。
そしてようやく、東展示棟へ到着。
凄い…。もう既に今まで列に従っていた数多の戦士たちが解き放たれたかのように散らばり、それぞれ思いのサークルさんの所へ行く姿がたくさん。まさに合戦。そう、ガレリアの下では既に戦争が繰り広げられていたのですぅ!!
エスカレーターでガレリアを降り、いざ合戦の場へ。
左手には東4・5・6ホール。右手には東1・2・3ホールの入り口が並んであり。ここで友人とはしばしのお別れ。
もしもぉ♪
俺が戦場(コミケ)で死んだら♪
故郷の皆に伝えて欲しい♪
俺はベストを尽くしたと♪
(そして大晦日にゴメンナサイと♪)
もしもぉ♪
俺が戦場(コミケ)で死んだら♪
親しい友に伝えて欲しい♪
壁(大手)に向かって俺は死んだと♪
そう歌いながら?お互いの武運と無事を祈って、二人は戦地へと旅立って行ったのだった。